
先日、安全保護具の一大イベント
「緑十字展」に行ってきました。
安全保護具メーカーが一堂に会し、新製品を
多数発表するこの展示会は、まさに安全衛生
の最前線。
今回は「手袋のソムリエ」として、特に
印象に残った3つのトレンドについて、
皆さんにご紹介します。
今回の展示会で最も多くの手袋メーカーが
出品していたのが、**「21ゲージ」**の
耐切創手袋です。
ゲージは、手袋の編み目の細かさを示す単位で、
数字が大きいほど目が細かくなります。
21ゲージとは、1インチに21個編み目が
ある、ということです。
これまでの耐切創手袋は、安全性を確保する
ために、どうしても厚み=強さで、細かい
作業には不向きなものが多くありました。
しかし、この21ゲージ手袋は、まるで
素手のようなフィット感と柔軟性を実現
しています。
指先の感覚がそのまま伝わるため、精密な
組み立て作業や、繊細な製品の検査作業など
でも、ストレスなく使えるのが大きな魅力です。
複数のメーカーの製品を実際に試しましたが、
どの製品も非常に自然な着け心地でした。
安全と作業効率の両立を可能にするこの
手袋は、今後、手の保護における主役に
なっていくことでしょう。
今年の夏の猛暑を受け、来年に向けての
熱中症対策グッズも非常に多く展示されて
いました。
ファン付きウェアや冷却ベストといった
定番アイテムはもちろん、さらに進化した
製品が目を引きました。
特に印象的だったのは、ペルチェ素子を
利用した冷却デバイスです。
ファン付きウェアが使えない粉塵の多い
場所や、静かな環境でもダイレクトに体を
冷やすことができます。
首元や背中を効率的に冷却するタイプなど、
様々な製品があり、用途に合わせて選べる
のがいいですね。
また、体温や暑さ指数(WBGT)を計測し、
熱中症の危険を知らせるウェアラブルデバイス
も進化していました。
作業者の状態をリアルタイムで把握することで、
適切なタイミングで休憩を促し、事故を
未然に防ぐことができるようになります。
2025年からは熱中症対策が罰則付きで
義務化されます。企業はこうした新しい
技術を積極的に取り入れ、作業者の安全を
確保していく必要があるでしょう。
今回、個人的に最も感銘を受けたのが、危険を
体験できる安全啓発ブースです。
感電の怖さや、磁石による挟み込みの強さを
実際に体験できるコーナーがいくつかありました。
例えば、電気が流れる疑似体験では、バチン!と
火花が出て、衝撃が指先に伝わり、感電の
危険性を肌で感じることができました。
また、強力な磁石に指が挟まれる体験では、
想像以上の力に「こんなにも危険なんだ」と
改めて気づかされました。
こうした体験は、単なる知識として学ぶ
よりもはるかに記憶に残りやすく、安全意識
の向上に直結します。
安全大会などで作業者の皆さんに体験して
もらうことで、「自分ごと」として危険を
認識し、日々の作業における注意喚起に
つながると感じました。
今回の緑十字展では、労働安全衛生分野に
おける技術の進化を肌で感じることができました。
「21ゲージ手袋」に代表される、安全と快適性
を両立した製品。最新のテクノロジーを活用した
熱中症対策。そして、危険を五感で学ぶ体験型教育。
これらすべてが、働く人々の安全を守るために、
日々進化していることを示しています。
今後も、手袋のソムリエとして、新しい製品や
技術を積極的に発信していきたいと思います。
暑い時期でも、どうぞご安全に。
たかが手袋、されど手袋。
作業手袋でゼロ災へ!
のりねえ
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