あなたの手袋のソムリエ のりねえです。
今日は、ジャパンヤーンフェアに
行ってきました。
ヤーンって、紡いだ糸、という
意味ですね。
私は軍手を扱っていますし、
かっては自社工場が中国の無錫市に
ありましたので、糸を買い付けに
あちこちの工場へ行きました。
最近は、出来上がった製品で
買うので、糸巻を見る
機会はぐっと減りました。
しかも近所で軍手を編んでいる
事業所があって、今日行ったら、
もう機械も売って(無料ですが)
「生産はやめた、商売だけにした」
数くなからず、ショックを
受けています。
こうやって、日本から
「作る人」がいなくなるんですね。
くすん。
ちょっとセンチメンタルな
気分ですが、これも通り過ぎる道
ということで、今日は、
軍手の製造工程をご紹介します。
軍手の糸は、量販店で見る
軍手はほとんどがポリエステルが
主体の糸です。
成分は、およそ70~80%が
ポリエステルです。
残りは、綿やレーヨンなど
天然の繊維の再生物を入れます。
これは、例えばTシャツを作るときに
裁断した切れ端などを、もう一度
綿にして(反毛といいます)ポリエステル
原料を綿状に(反毛)するときに、
混ぜます。
本来廃棄物で捨てられるものを
再利用するんですよね。ホントに、軍手って
環境にやさしいんです。
その再利用した綿が
このポリエステルのつなぎの
役目をします。
まんべんなく混ざって綿に
なったところで、それを
紡績します。
綿をふんわりと櫛梳り(くしけずり)
していきます。
このあたりの工程は、名古屋市西区の
「トヨタ産業技術記念館」に行って
見てください。
実際に動いている機械を見られるし
手で触れることもできます。
あそこに行くと、トヨタは
豊田佐吉翁がお母さんのために
発明した「豊田式自動織機」が
始まりなんだと実感しますよ。
軍手から話がそれますが、
あのシャトル(横糸を左右に飛ばす)
が行ったり来たりするのを見ると
毎回ジーンとします。
(動くのを見れます)
そういえば、中にガラ紡の
機械も見られますが、それも
感動ものです。
水車(川の流れが動力)で
紡績するんですよ。
感動しますよね。
知恵というか、勘考するのは
日本人の勤勉さの表れですね。
軍手の話に戻りますね。
綿をねじって糸にします。
今日は、ヤーンフェアでいろんな
糸を見て、原料なのですが、
各社いろいろ知恵を絞っています。
和紙の糸を何社も作っていたので、
これもブームになるのでしょう。
ねじって糸になったものを軍手の
編み機にセットして編んでいきます。
編み物は1本の毛糸から
編み上げていきますが、
軍手は何本もの糸を一緒に
編んでいきます。
一番フツーの軍手には
2本の糸が使われています。
綿100%の軍手は、5本の糸
を一緒に編みます。
こうやって軍手は作られるんですね。
たかが軍手、されど軍手ですね。
1)軍手の糸は再生糸
2)綿をねじって糸に
3)何本もの糸で軍手に
ということで、軍手は使われてから
最後は、穴があいたらそれで掃除までして
捨ててくださいね。
寒い時期でも、どうぞご安全に。
たかが手袋、されど手袋。
作業手袋でゼロ災へ!
のりねえ
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